ささドラで学ぶドラフト調整法
おはこんばんにちわ、sasaemachanです。
今回はひっっっっさしぶりに調整されたささドラについて、調整会レポも含め書いていこうかなと思います。
加えて、調整直後にも関わらず浮き彫りになったドラフトのアンバランスな部分の調整方針についても触れて、ドラフト構築者にも役割を持てる記事にしていきます。
ささドラver6.5
まずは今回使用されたドラフトのプールを見ていきましょう。
ささドラver6.5 ざっと前回からの相違点を上げると
- 12人用から10人用ドラフトになった
- リンクモンスターの大幅追加・それによるEXカードの調整
- 【恐竜族】【バージェストマ】が扱える程度まで追加
の3点が大きいでしょうか。
・10人用に変更
ドラフトの規模を縮小した理由は、多すぎるドラフトの定員は安定したドラフトの開催を妨げる可能性があると感じ、より集まりやすく場所も取らないようにした方が良いのではと思ったからです。
元々10ドラで製作していたプールなので枚数が歪むこともなく、1パイルにつき20枚封入されているため、同じパイルから2枚カードを取れるというのが明確になったので、よりピックの流れは読みやすくなったのではないでしょうか。
・リンクモンスター
前回バランスが不評だったリンクモンスター群を枚数調整しました。
他のEXモンスターよりも1種類に対する枚数を平均して2枚以上と多めに設定し、《サブテラーマリスの妖魔》や《マスターボーイ》等局所的需要があるカードは少なく調整しました。
他にも、枚数減少に伴ってSモンスターやXモンスターも種類の幅を利かせるのではなく、比較的人気な《彼岸の旅人 ダンテ》や《瑚之龍》等は多めにするというような調整を施しました。
・恐竜族・バージェストマについて
前々から気になっていた恐竜族・マージェストマを少し投入して様子見をしてみました。
前環境では大活躍だった制限カード《魂食いオヴィラプター》をはじめとして、近年伸び始めた恐竜や強力なXモンスターになれるバージェストマで新しいデッキタイプを生み出せればと思い実験感覚で調整しました。
・大幅枚数減少によるリストラカード
960枚→800枚というスリム化を強いられたので、惜しまれつつリストラされたカードがいくつかあったのですが、中には短時間での調整で抜くべきではなかったカードもありました。
・前回凶悪だったカード
前回優勝の【シャドール】はこちら↓
https://twitter.com/PurestSS/status/896094422038740993
前回調整会で猛威を振るったシャドールに関係するカード群。《超融合》は融合の幅が増えたことによる相対的強化で他デッキを圧倒してしまったので、《未来融合-フューチャー・フュージョン》(エラッタ)と入れ替わりとなる形でリストラ。
《神の写し身との接触》はシャドール専用で大幅に攻撃力を引き上げてしまっていたので《魂写しの同化》と入れ替えでリストラ。《影依融合》投入は当分ないでしょう。
《黒魔族復活の棺》は同じくシャドールで扱いやすく、回避手段に乏しい状況を鑑みてリストラ。
・炎属性守備力200群のモンスター
《真炎の爆発》を不用意に弱体化させてしまっていました。これはいけないと感じたのでちゃんとプール調整します。
・イグナイト
新マスタールールの導入で大幅な弱体化を食らっていたので、《始祖竜 ワイアーム》共々リストラ。これは致し方なし。
・融合・S・Xモンスター
上でも触れましたが、枚数の調整ではここが一番苦労したかもしれません。
少なくなってもピック事故が起こりにくいように汎用・人気モンスターは多めという指標を立てて組み立てなおしましたが、まだまだ調整の必要はありそう。
といった感じで調整されたささドラver6.5ですが、今回の調整(10月7日開催)では1日に2回ドラフトを行うという強硬作戦によりたくさんのデータが得られました。
次はそのドラフトで作成されたデッキを眺めつつ調整すべき点を考えていきましょう。
ささドラ調整会1007
先ほど2回行ったと言いましたが、1巡目は参加者不足により8人で行われました。10ドラにした意味とは...
2巡目は大規模CS前日ということもあり、深夜にもかかわらずその場でプレイヤーを調達できたので10人で行えました。CS前に徹夜で調整はYPの特権
まずは1巡目での優勝デッキ・気になるデッキを見ていきましょう。
最初は優勝デッキから↓
プレイヤー:播磨 デッキ【シャドールHERO】 戦績 3-0
今回も参加の第一回ささドラCS優勝者!ランク4・罠ビの定石を外して融合で攻めてきました。
本人曰くもともとシャドールを組む気があったそうで、ピックの流れから融合関連をうまく取りに行けたとのこと。
比較的傾向が近いHEROも併せてピックしておくことで、デッキの筋を崩さずに上手く共存できているのではないかなと思います。
メインデッキのパワーカードも4枚と多すぎず、構築力とプレイングがよく出たデッキと言えるでしょう。
続いては気になるデッキ↓
プレイヤー:S(エス) デッキ【SRバジェ征竜】 戦績1-2
S@YP 餅カエル愛好家(@Syp247)さん | Twitter
ささドラ初参加プレイヤー!誰も成し得なかった征竜を見事に組み切っています。
何度となく誰も組もうとしては失敗してきた征竜を初参加にして組み立ててくれました。《封印の黄金櫃》等征竜向け要介護カードの存在も大きかったですが、ここまでしっかり組めているのはレシピを見ても爽快ですね。
SRとバジェもサブギミックとしてよく機能しているように見えますし、蘇生札もしっかりあるところもGOOD。餅カエル愛好家の意地も見える点も良いでしょう。
1巡目の優勝は前回と同じくシャドールという点で変わりないですが、デッキの中身としては随分と落ち着きを取り戻していてよかったのではないかなと思います。
・・・しかし、次の2巡目で問題のデッキが完成してしまったのです。
その、問題の優勝デッキを見ていきましょう。
プレイヤー:オシロ デッキ【10征竜】 戦績4-0
きれいな征竜を見て油断していた矢先、苦渋施し×2さらにはΩというとんでもないデッキができあがっていました。
投入されたパワーカードの数が8枚...という事実もさておきながら、その質も半端ではなく、現役時代の8征竜とも戦えそうなレベルでパワーが段違いです。
安定してΩが成立するので、後の征竜コスト確保も容易で他のデッキを圧倒。結果4-0優勝し前回のシャドールを彷彿とさせます。
他のデッキと渡り合えるようなレベルの征竜が組まれることを淡く期待しながら征竜を4色入れて早1年とちょっと、やっと出てきた征竜その直後...いつか組まれる可能性はあると思っていたので、いい踏ん切りになったでしょう...《焔征竜-ブラスター》《瀑征竜-タイダル》はこれによりリストラが濃厚となりましたとさ。おしまい
おまけ・2巡目9位のデッキ↓
プレイヤー:ささっち デッキ【SR】 戦績1-3
主催者はカモ
見ての通り《SR ベイゴマックス》を3枚取りきり完璧にSRの基盤は整っているのに負け越した哀れなデッキです。
《サイクロン》等ピックしているにもかかわらず、メイン投入せずに《王宮の弾圧》直撃で死亡という展開もありお粗末な構築が目立ちます。
勿論負け越しの原因はプレイングと構築にもあるとは感じますが、やはり他の召喚方法に比べSモンスターが弱いという点も気になりました。
《HSR チャンバライダー》《レッド・ワイバーン》《瑚之龍》《灼銀の機竜》と、Sモンスターは全体的に後手向け、且つ《キングレムリン》や《ラヴァルバル・チェイン》等と比べるとどうしても効果の持続性(能動的アドバンテージの獲得)に欠けているので、先攻で立てる価値・意義がある《閃こう竜 スターダスト》や持続性の強い《PSYフレーム・ロード・Ω》等々を主軸にもできるようなプール構築を目指すのも改善策の一つかなと感じました。
それでも《SR メンコート》の防御性能や《灼銀の機竜》を維持した後の除去効果ははやり強力ではあったので、SR自体のポテンシャルを活かせたりSモンスターの積極的なピックを促せるようなプール作成を目指していければとも感じました。
見つかった調整箇所
机上の空論とは言ったものですが、実際にやってみないと分からないことが沢山あります。
改善案をいくつかまとめてみます。
・征竜の規制
征竜はもともと人気カードだったので抜くを後回しにしていましたが、パワーが違うデッキを作れてしまうことが判明した以上弱体化を余儀なくされません。
ピックの上振れで強いデッキができることがあっても、パワーが違い過ぎるとまたこれは別の話です。
改善案としては、他カードとシナジーの強い《巌征竜-レドックス》《嵐征竜-テンペスト》は残し(もしくは2征竜の代替として6枚ずつにし)て、他の浮いたカード(《ガード・オブ・フレムベル》や《封印の黄金櫃》)を他のカテゴリの補強枠に使う。等でしょうか。
・ヴェルズのリストラ
2回のドラフトを行った中で、誰もヴェルズ単体でデッキを組んでいません。確かにカード単体で見た時に他のカードの魅力に負けているように感じるので、入れ替えを試みても良いかもしれないでしょう。
・恐竜の人気度
初めて投入した恐竜ですが、エヴォルカイザーXモンスターや《魂食いオヴィラプター》の存在も相まってなかなかの人気度でした。今現在の種類だと【エクシーズ】程度しか目指す道が無いので、《カーボネドン》や《ファイヤーオパールヘッド》といったモンスターも加えることで幅広くデッキの道を作れるようにしたいと感じました。
・リンクの強化
まだまだ汎用リンクモンスターが少ない状況ですが各種デッキに合わせやすいという長所も大きいと感じるので、リンクにも継続してスポットを当てていきたいと思います。《サイバース・ガジェット》《切れ気味隊長》といった場にモンスターを呼び出すモンスターや、《スケープゴースト》等のトークン生成カードの採用も検討していきたいと思います。
と、いうような形で実際にやってみると見えるプールの”アンバランスな部分”というものがいくつかありました。
ささドラの全体的なパワーの位置づけとしては「やや高め」を意識して調整しているので、弱くて凡長なデュエルにならないように、且つパワーが高すぎて一方的にもならないように頑張って調整していきたいと思います!
次の調整会は未定ですが、詳細な情報はTwitterにて発信しています。
もしささドラに関して興味がある・やってみたいという方は是非Twitterのチェックもよろしくお願いいします!
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こんなところで今回は終わりにしたいと思います。それでは。